装置
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教育プロジェクト
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教育プロジェクト





2021年4月
🏡 アルル国立高等写真学校(ENSP)
2021年9月 – 2022年4月
🏡 ENSPアルル+京都市立芸術大学
🏡 アルル国立高等写真学校(ENSP)
2021年9月 – 2022年4月
🏡 ENSPアルル+京都市立芸術大学
Hyper-local rooms
Hyper-local rooms(ハイパー・ローカル・ルームズ)は、参加型のアートリサーチ・プロジェクトであり、フランス南部(アルル、マルセイユ)と日本(尾道、京都)という二つの地域を接続する鏡像的な装置の制作から展開しました。これらの装置は、創作・展示・居住の場として機能し、アルル国立高等写真学校、エクス=マルセイユ大学、京都市立芸術大学との連携のもと、協働的かつ教育的な枠組みで進められました。両地域をつなぐことによって、「世界の居方」に関する越境的な思考を促すことを目的としています。
本プロジェクトは、広島県尾道市におけるアートとリサーチの実験拠点 「Foyer」 の一環として行われました。研究者でありアーティストのファニー・テルノとトマ・ヴォーティエがリサーチ・クリエーション博士課程の一部として立ち上げたもので、空き家(空き家=akiya)を拠点としています。尾道はポストバブル期の日本における都市再生(都市再生=toshi saisei)の象徴的な場所であり、文化的・社会的・象徴的・経済的な再生の可能性を芸術実践を通して探る試みとなりました。
装置の基本理念は、テレプレゼンスによってつながる二つのインスタレーションを構築し、それぞれを「つくる・展示する・住む」という三つの機能を兼ね備えた道具=環境とすることでした。尾道では、4.5畳の典型的な和室を舞台に実験を展開。畳の間に黒いレールを設置し、カメラやマイク、投影スクリーン、襖や鏡などのモジュールを挿入できる仕組みとしました。
一方アルルでは、より可動性の高いインスタレーションとして、尾道の部屋を1:1で木造複製した構造体を制作。回転可能な壁パネルや天井を走る二重レール、装置全体を支える骨組みフレームが備えられ、展示と居住の双方を支える構造となりました。
このプロジェクトは2021〜2023年にかけて、セミナー、ワークショップ、展示を通じて展開しました(ENSPアルル、マルセイユのTurbulences、京都の写真祭Kyotographieなど)。学生や参加者は、設計・制作・実験・展示の各段階に関わり、地域や文化の境界を横断しながら、制作・発表の方法を問い直す機会となりました。
企画・制作:ファニー・テルノ、トマ・ヴォーティエ、コランタン・ラプランシュ=ツツイ
参加:アルル国立高等写真学校(ENSP)、京都市立芸術大学