




















2016年1月21日〜2月5日
🏡 京都フランス文化会館(Institut français, Kyoto)
🏡 京都フランス文化会館(Institut français, Kyoto)
Kyoto Survey
2016年、京都芸術大学での留学中に始まった《Kyoto Survey》シリーズは、京都という都市における自然と都市性の複雑な関係を探求しています。本作は小野忠史(Ono Tadashi)による「サーベイ(調査・探査)」という概念に触発され、徒歩や自転車による半ば制御された漂流と、参加型地図作成を組み合わせたプロトコルに基づいています。
このプロジェクトは、植生と都市空間の共存のさまざまな状況を浮き彫りにします──隙間に広がるインフォーマルな自然、大衆的な園芸の実践、公園や森の奥に侵入する都市的な所作など。収集されたイメージは二つの極の間で揺れ動きます。一方は客観的・地図的な準地理学的アプローチ、もう一方は思いがけないシーンの出現──いわば「世俗的啓示」──や形態への彫刻的感性に特徴づけられる主観的アプローチです。
2017年に関西日仏会館で初めて展示された際には、小さな写真プリントを青いシートで覆ったテーブルに自由に配置し、人工芝や怪獣のフィギュア、人工植物などの雑多なオブジェと組み合わせました。この装置は、解説文を排し、観客自身がイメージを問い直し、都市における植物の多様なあり方──管理、インフォーマル、詩的、装飾的──について共に考える体験を促すことを意図しました。
この作品を通じて、写真は都市環境における自然の「イメージ化」のあり方を二重化します。すなわち、人間の想像力が生物に投影された具体的で構築的な形態の痕跡として現れるのです。
写真シリーズ & 展示:トマ・ヴォーティエ